子供の自立は何歳から?小学生・中学生・高校生の年齢別チェック

2024-03-08

今回は、全7回連載「子育ての究極目標「自立」を紐解いてみた」の第2回。(最初に第1回を読んで下さい!)

この記事では、子どもの自立と年齢・学年の基礎知識を解説します。

これからの自立心の育て方などの本論に入るまえに、情報をインプットしておきましょう。

  1. 子どもの自律・自立とは?
  2. 年齢別の子どもの自立度チェック

そもそも子どもの自立は何歳からはじまるのか?

まず、大前提として、子どもの自立は個々人や環境によって異なります。

まさに十人十色です。

そのため、これから解説する一般的な年齢や学年における自立度と子どもの状況を比較して、不安に感じる必要はありません。

また、目に見える自立と自立心が芽生えるタイミングにもズレがあるため、あくまでひとつのモデルとして考えて下さい。

では、本論に入っていきましょう。

結論として、子どもが自立心を自覚しはじめるのは思春期のころです。

もちろん、子どもは生まれた瞬間から自立に向かっていき、その過程で親や周りの大人のサポートが必要になるのですが、自立心を覚えるのは13~18歳(中学生・高校生)になります。

このくらいの年齢になるまでは、親や周りの大人の価値観などをトレースして型をつくり、

思春期を迎えるとその型を否定し、破壊することで、独自の価値観を醸成していきます。

この頃のわかりやすい反応として「反抗期」があります。

つまり、多くの親の頭を悩ませる反抗期は、子どもの自立においては重要なターニングポイントと言えるのです。

正直、冒頭でも述べましたが、「子供の自立は何歳から?」という問いを掘り下げると、答えが無数に生まれてきてしまいます。

生まれたときから自立の過程ははじまりますし、経済的・社会的自立を求めるなら15~18歳からはじまるとも言えます。

だから、ここで抑えておいていただきたいのは、子供が自立する年齢はそれぞれであり、親子共に自立心を自覚しはじめやすいのが思春期(反抗期)であることです。

子供の年齢別自立度チェック(乳児期・幼児期・小学生期・中学生高校生期・青年期)

では、ここからは各年齢や期間でどのような自立の段階を踏んでいくのかを解説していきます。

決して、子供の現状とこの基準を比較して、悲観的にならないでください。

それよりも、現状が自立に向けてどの段階にいるのかを理解し、今後どのような流れで自立に向かうのかを知ることに重点を置いて下さい。

そうすることで今後も度重なる「この子は本当に大丈夫かしら…」という不安を和らげ、

不必要な感情や行動のブレを減らすことができるでしょう。

乳児期と自立(0~1歳)

生命の初期段階であり、基本的な信頼と安全な環境が築かれる重要な時期です。この時期は、主に親との信頼関係の築くこと、身体の動かし方を知ること、自己を認識すること(初期)が重要です。乳児期に築かれる基本的な信頼と安心感が、その後の自立心の成長の土台になります。

幼児期と自立(2~5歳)

幼児期は、基本的な生活スキルを身につける時期です。衣食住に関することのやり方やマナーを覚え、実行することが出来るようになります。乳児期にひとりでは出来なかったことを、徐々に親のサポートなしで出来るようになります。

小学生期と自立(6~12歳)

小学校に通う時期は、学習や社会的スキルを身につける時期です。学校に通い読み書きや計算の能力の習得からはじまり、その自己管理が求められます。友だち関係を築いたり、クラスや学年、学校という集団における社会的なコミュニケーションスキルを身につけます。

思春期と自立(13~18歳)

思春期は、子ども独自の価値観を醸成し、より高度な自己管理が求められる時期です。親や周りの大人からの独立心が強まり、自己探求が進みます。それと同時に友情や恋愛関係が深まり、自分の感情や他者との関わり方を深く理解していくことが重要です。

青年期と自立(19歳~)

青年期は、大学進学や就職など、個人の価値観を確立し、独立した存在として社会と関わる時期です。自分の興味や能力と社会のニーズに基づいて、自らのキャリア形成を思案します。この頃には、経済的な自立をはじめとした多面的な自立が望まれます。

まとめ

この記事をまとめながら、今関わっている子どもたちと照らし合わせてみると、

本当に年齢や学年は記号でしかないなと再認識させられます。

高校生だけど自立の段階が進んでいない子に、高校生の自立度を求めたサポートをしてもハレーションが起こるし、

逆に小学生だけど自立の段階が進んでいる子に、小学生の自立度を求めるサポートをしても退屈なだけです。

だから、その子の自立度をきちんと観察し、その子の段階にあったサポートをすべきなのです。

でも、どうでしょうか?

僕自身も思い当たるのですが、「もう高校生なんだから…」とか、「まだ小学生だから…」とか、言いがちですよね?

僕たち大人が自律し、その子の段階にあった自立のサポートを目指すべきなのです。

次回は、子供の自立のメカニズムとそれを促す方法を具体的に解説していきます。

ぜひ最後まで読んで、実践してみてください。

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