今回は、全6回「中学受験で慶應湘南藤沢中等部(SFC)に合格した教育者の教育論(略して、中学受験教育論)」の連載の第5回。(最初に第1回を読んで下さい!)
この記事では、中学受験をするなら守るべき4箇条の最後のひとつを解説していきます。
- 中学受験を諦める力を持て!
- 中学受験は難しすぎることを理解しろ!
- 「偏差値ってなに?」を説明しろ!
- 中学受験全落ちしても大丈夫!
中学受験の結果で人生は変わらない。変えられない。
志望校全落ちしたらどうしよう…。
中学受験をする親子なら1度は抱く不安だと思います。
中学受験でどの学校に行こうが、全落ちして公立中学に通おうが、人生全体からみたらほんの小さな誤差でしかないから変わらないよ!
こんな正論を言われても、
とはいっても、せっかくこんなに頑張ったのに結果が出なかったら…。
と気が休まらないのが本音でしょう。
でも、この正論は正論にしては珍しく真理を言い当てていると思います。
中学受験の結果がどうなろうと、子も親も人生が大きく変わることはありません。
ただ、「結果がでなかったら…」と不安なまま受験に臨むのか、
「結果よりもその過程からなにを学ぶのかが大切!」と割り切って受験に臨むのか、
これによって得られるものが大きく変わってくるのは確かです。
その一例を、僕の経験からお話しましょう。
僕は受験日より前に中学受験を成功していた。
僕自身はあまりよく覚えていないのですが、今でも母から言われる中学受験の思い出話があります。
受験を直前に控えた、小学6年生の1月の寒い夜。
いつもと同じように塾帰りの僕を最寄駅まで母が迎えにきてくれました。
真っ暗で寒い夜道を歩いて帰りながら、僕がふと言ったそうです。
「もし受験に失敗してもいいんだ。勉強をやりきって受験勉強だけじゃなくてもっと大切なことを学んだから」
母はこの言葉を聞いて、まだ試験すら受けていないのに「この受験は成功した」と思っていたそうです。
結果としては、1日の麻布は不合格、2日の慶應湘南、3日の慶應中等部、4日の芝は合格でしたが、今でも僕はこの結果をうけて成功だったか失敗だったかは判断していません。(慶應中等部の2次の結果は覚えていません。むしろ、受けたかどうかも覚えていません…。)
なぜなら、結果よりも受験勉強に励む過程で「ストイックにものごとに取り組む能力」を得られたことが、何よりも成功だと思っているからです。
きっと親や塾の先生が、結果に対して大きな反応や評価をしていたら、僕も結果に流されていたでしょう。
僕の周りにいるすべての素敵な大人たちが、過程とそこから得た能力を評価してくれたからこそ、中学受験がとても意味のあるものになったのです。
まとめ
中学受験をするなら、結果を目指す過程で得られることにフォーカスを当てるべきです。
そのためには、志望校を全落ちしても大丈夫と心から思えていることが大切です。
最後に語弊がないように言っておくと、決して結果目標を持つなということではありません。
むしろ、志望校、テストの点数・偏差値、教室内のクラス、過程においてそれぞれ高い目標を立てて、
それに駆られるように死ぬ気で努力しなければ、過程で得られるものも「ぬるい」ものになります。
ただ、期日がきたときにその結果への執着を手放せるようにしましょうということです。
この結果と過程の絶妙なバランスをとるために、大人が丁寧に伴走することが大切なのです。
じぶんビジョンではそれをやっているのです。
次回は、中学受験教育論最終回として、中学受験が激化する現状について僕の考えをまとめたいと思います。
ぜひ最後までお付き合い下さい。
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